RWE Renewables

RWE カリフォルニア州沖の浮体式洋上風力リース権を落札 米国における洋上風力ポートフォリオを強化

カリフォルニアの沖合風力発電のリースエリアを示す地図で、OCS-P-0561とOCS-P-0562が強調されています。
  • 1.6ギガワットの容量が見込まれる海域を落札
  • 2件目となるリース権獲得は、RWE浮体式実証プロジェクトで蓄積してきた経験が生きる初の商用浮体式洋上風力発電プロジェクト
  • RWEの米国における洋上風力開発ポートフォリオは、20222月に落札したニューヨーク湾海域を含め合計約4.6ギガワットに

エッセン/サンフランシスコ、2022年12月7日

洋上風力発電分野のリーディングカンパニーであるRWE Renewablesは、米国カリフォルニア州の洋上風力リース権入札において、OCS-P 0561区画を15770万ドルで落札しました。今回の入札は5つの海域で構成されており、いずれも水深の関係から浮体式技術による商用洋上風力発電所となります。

RWE Renewables, Wind Offshore,CEO スヴェン・ウーターメーレン 

「カリフォルニアでの成果は、RWEにとって初めての浮体式技術による商用洋上風力発電プロジェクトの受注という画期的なものです。RWE20年以上にわたる実績をもつ業界のパイオニアとして、複数の実証プロジェクトで様々な浮体基礎コンセプトに関する貴重な知見を集めてきました。米国は当社のポートフォリオの拡充にとって戦略的に重要な市場のひとつであり、当社はその米国において洋上風力の主要プレーヤーとしての地位を確立すべく強い決意で取り組んでいます。これまで蓄積してきた浮体式洋上風力発電の知識と経験をカリフォルニアでのプロジェクトに生かしつつ、さらなる案件獲得に向けて引き続き市場開拓を進めてまいります。ニューヨーク湾最大のリース区画落札で幕を開けた2022年は、RWEの洋上風力にとって画期的な1年となりました。カリフォルニア州の洋上風力発電の目標達成に貢献できることを楽しみにしています。」

RWEが獲得した海域は、カリフォルニア州北部沿岸ハンボルト湾の沖合45キロメートル、水深723メートルの海域です。この海域には最大で米国64万世帯をクリーンエネルギーで賄うことができる1.6ギガワット(GW)の発電容量が見込まれています。許認可の手続きがスケジュール通りに進めば、2030年代半ばに操業開始する予定です。

今後はまずプロジェクト設計を決めるうえで重要な情報を取得するため海域調査を実施し、国、州、自治体など行政の許認可取得に向けた申請手続きを行っていきます。地域との連携は欠かせないため、地元住民や漁業関係者、海洋利用者との交流、国内サプライチェーンとの連携による地域雇用の創出や民間投資、労働者教育訓練プログラムに関する労働組合との協力、漁業関係者や地域社会との利益協定の締結など、利害関係者への働きかけを継続して行ってまいります。

RWE Renewables, Offshore Development Americas, Executive Vice President サム・イートン

「カリフォルニア州は、米国内のみならず、世界的にも洋上風力発電の次なるフロンティアとして注目を集めています。当社の洋上風力事業がニューヨークに続いてカリフォルニアでも拡大していく状況に興奮しています。当社はすでにサンフランシスコを拠点に現地チームを結成し、カリフォルニアで積極的に活動しています。カリフォルニア州や地域社会と協力し、地域にとって長期的な成果となるよう有意義な投資を行ってまいります。」

洋上風力発電は、米国が気候変動に対処しエネルギー供給の安定化を図るうえで要となる技術です。世界第4位の経済規模を誇るカリフォルニア州では、2045年までに25GWの洋上風力を稼働させるなど洋上風力発電産業の長期増強計画を策定しており、洋上風力発電は同州が100%クリーン電力とカーボンニュートラルを達成するうえで大きな役割を果たすことになります。米国政府も浮体式風力発電を後押ししており、2035年までに15GWの浮体式洋上風力発電を導入するという国家目標を掲げています。

2022年初め、RWEは成長著しい米国の洋上風力市場において、ニューヨーク湾のリース権入札で合弁企業Community Offshore Windを通じてニューヨークとニュージャージー沖の3GWのリース区画を獲得しました。

RWEは洋上風力発電の分野で世界有数の企業であり、プロジェクトの構想・開発から建設、運営・保守に至るまでバリューチェーン全体に携わっています。過去20年にわたり培ってきた卓越した専門知識は、現在稼働中の18か所の風力発電所に結実しています。ドイツのヘルゴランド島沖に位置する342MWのカスカジプロジェクトでは世界初のリサイクル可能なSiemens Gamesa製ローターブレードを試験的に導入し、同発電所は年内に運転開始する予定です。英国では世界最大級の洋上風力発電所である1.4GWのソフィアプロジェクトが現在建設中です。

RWEは浮体式洋上風力においても業界をけん引すべく着実に取り組みを進めています。カリフォルニアにおけるリース権落札に加え、フランス沖で2件の商用浮体式プロジェクトの入札資格を獲得済みです。さらにノルウェーのウツシラ・ノール(Utsira Nord)浮体式風力入札案件への参加をパートナーと共に準備中で、アジア太平洋地域においても浮体式の可能性について検討しています。RWEはノルウェー、スペイン、米国でそれぞれ異なる浮体コンセプトに基づく複数の実証プロジェクトに参加することで、浮体式洋上風力に関する知見を早期から蓄積してまいりました。最も先行しているプロジェクトは、2021年に試運転が行われたノルウェー沖のTetraSpar実証プロジェクトです。

米国では長年にわたり陸上太陽光と風力発電で再生可能エネルギー事業(総設備容量4.5GW)を展開しており、それがこの度のカリフォルニア州での成功につながりました。また先ごろCon Edison Clean Energy Businesses, Inc.の買収に合意したことを発表しました。買収に伴う手続きは2023年前半にも完了する見込みで、RWEの米国事業にとって画期的な出来事となります。買収に伴い当社の米国における再生可能エネルギー資産は7GWを上回ることになり、全米第4位の再生可能エネルギー企業となります。

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