- 提携することで競争力ある持続可能なインド洋上風力発電市場の確立を後押し
- Tata Power Renewable Energyは、インドの再生可能エネルギー分野における実績で貢献
- RWEは、20年におよぶ洋上風力発電の実績で培った豊富な技術的・商業的専門知識で貢献
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エッセン/ムンバイ、2022年2月21日
RWEとインドの電力大手Tata Powerは、インドにおける洋上風力発電事業共同開発の可能性を探るため提携することで合意し、この度Tata Powerの100%子会社であるTata Power Renewables Energy Limitedと洋上風力の世界的リーダーであるRWE Renewables GmbHは覚書(MoU)を締結しました。
およそ7,600kmに及ぶ長大な海岸線を有するインドは、洋上風力発電にとって未開拓の大変魅力的な市場です。インド政府は増大する電力需要に対応するべく2030年までに洋上風力設備容量を30ギガワット(GW)にするという目標を掲げていることから、Tata Power Renewable EnergyとRWEが交わした覚書は重要な意味を持ちます。
相互補完的な強みを持つ両社の提携は、競争力あるインド市場の構築を促すことになるでしょう。今回の提携について、Tata PowerのCEO兼マネージングディレクター プラビーア・シンハ博士は、「洋上風力発電事業の運営・管理に関してグローバルな専門知識をもつRWEは、当社の洋上風力発電事業の強化・成長を支えてくれる理想的なパートナーです。インド政府が増大する電力需要に対応するため洋上風力発電に一層注力するなか、この協力関係はより重要なものとなります」と述べています。
RWE Renewables Wind Offshoreのスヴェン・ウーターメーレンCEOは、次のようにコメントしています。「インドには、増大する国内のエネルギー需要に応えうる優れた風力資源があります。明確な規制と効果的な入札制度が整備されれば、インドの洋上風力発電産業は本格的に勢いづくものと期待しています。RWEはこの発展の一翼を担いたいと考えています。」さらに「Tata Powerはインドに深く根ざした企業であり、かつインドにおける洋上風力発電の成長を推進するという強い思いを共有する、実績ある素晴らしいパートナーです。当社の20年にわたる洋上風力発電事業の開発・建設・運営実績と組み合わせることで、インド市場に洋上風力発電によるグリーン電力を可能な限り競争力のある価格で提供できる体制が整います」と語っています。
競争力ある持続可能なインド市場の確立
インド政府は、同国初となるタミル・ナードゥ州およびグジャラート州沖洋上風力発電事業の入札に向けて詳細な技術的調査を実施し、規制の枠組みを検討しています。これらの州では、洋上風力発電事業によって大規模なインフラ投資と雇用創出が期待されています。インド市場の構築を促進するため、RWEとTata Power Renewable Energyは技術的および商業的な側面から現地の評価を行うことにしています。両社はさらに、当該地域の強みと必要な開発ポテンシャルを見極めるため、インドの洋上風力サプライチェーンや港湾・系統接続など支援インフラの評価を行う予定です。
発電事業で長い歴史を持つ両社
ドイツに本社を置くRWEグループは、120年以上にわたり発電事業に従事してまいりました。1898年に自治体の電力会社として発足したRWEは、今日、再生可能エネルギーの分野で世界をリードする企業となっています。RWEは、5カ国17カ所の洋上風力発電所の運営や、世界最先端の洋上風力発電所の開発・建設で得た技術的・商業的な専門知識を活かし、インドでの洋上風力発電を推進していきます。RWEは、2030年までにグローバル洋上風力発電容量を現在の2.4GWから3倍の8GWに引き上げる方針です(容量はRWEの持分のみ)。今後、欧州、北米、インドを含むアジア太平洋地域という魅力ある市場に注力し、さらなる成長を目指します。RWEは2013年からインドでエネルギー取引を展開しています。当該拠点に、インドと欧州から洋上風力の経験豊富な専門家も駐在させる予定です。この体制により、既存の洋上風力発電市場での知見をインドに移転し、コストを削減するとともに、業界最高水準で安全に洋上風力発電所を建設・運営することを目指します。
一方のTata Powerも100年以上の長い歴史を持ち、Tata Power Renewable Energyを通じて、現地の電力市場や規制に関する知見や、国内外のサプライチェーン、関連省庁、地域社会とのネットワークで事業実現に寄与していきます。同社はインドの再生可能エネルギー分野で強力なポートフォリオを有しており、総発電能力は4,909メガワット(MW)で、そのうち約1,854MWは実施段階にあります。Tata Powerはまた国際的にも大きなプレゼンスを有しており、発電から送配電に至るまで電力業界のバリューチェーン全体にわたって事業を展開しています。
両社でそれぞれの強みを補完しながら強力なパートナーシップを構築し、インド政府が掲げる洋上風力発電市場の実現と、同国の温室効果ガス排出実質ゼロ達成に貢献してまいります。
RWEの洋上風力発電所のメディア向け画像はこちらRWE media library